みなさんこんにちは。
最強のパンケーキレンズであるマイクロフォーサーズの単焦点 20mm F1.7をレビューします。
結論を言うと、このサイズなのに全く問題がない画質で大変満足です。
AFが遅すぎる点がデメリットですが、
・コンパクトで明るいレンズがほしい
・価格を抑えてコンパクトなサブ機で運用したい方
にはかなりおすすめです。
それでは詳しく見ていきます。
AFや写りは進化してないので、安いほうが良くて中古でもいい方は旧型でもいいでしょう。
2022年末時点での相場
旧型
中古で14000円
新型
新品27000円 中古で21000円
安すぎる
マイクロフォーサーズ レンズレビュー記事一覧 | ||
---|---|---|
単焦点 | ズーム | 比較記事 |
20mm F1.7 | 12-32mm F3.5-5.6 | 15mm F1.7 42.5mm F1.7 |
15mm F1.7 | 14-140mm F3.5-5.6 ii | オリンパス 12-100 タムロン 28-200mm |
42.5mm F1.7 | 12-45mm F4 PRO | 12-32mm 14-42mm |
9mm F1.7 |
サイズや外観。競合するレンズとも比較
大きいボディに付けると、グリップと変わらない薄さです。ボディだけを持ち運ぶ感覚でレンズを持ち運べる。
なんの変哲もないレンズで、フォーカスリングのみのいたってシンプルな外観。
他マウント(SONY FUJIFILMなど)のコンパクトなレンズと比較します。
Pana 20mm F1.7 | FUJI 27mm F2.8 | FUJI 18mm F2 | sony 20mm F2.8 | sony 35mm F2.8 | |
---|---|---|---|---|---|
マウント | マイクロ フォーサーズ | FUJI X (APS-C) | FUJI X (APS-C) | SONY E (APS-C) | SONY E (フルサイズ) |
価格相場 | 中古で13000円 (iiは新品27000円) | 新品42000円 | 新品72000円 | 新品32000円 | 新品70000円 |
重量 | 100g (iiは87g) | 84 g | 116 g | 69g | 120g |
最大径x長さ | 63x25.5 mm | 62x23 mm | 64.5x33.7 mm | 62.6x20.4mm | 61.5x36.5mm |
防塵防滴 | x | ○ | x | x | ○ |
焦点距離と ボケ量 | 換算40mmF3.4 | 換算40.5mmF4.2 | 換算27mmF3 | 換算30mmF4.2 | 換算35mmF2.8 |
最大撮影倍率 | 換算0.25倍 | 換算0.15倍 | 換算0.21倍 | 換算0.18倍 | 換算0.12倍 |
換算0.25倍時 残っている 画素数 | 1600万画素 (GF9) | 870万画素 (X-E4でクロップ) | 1700万画素 (X-E4でクロップ) | 1160万画素 (ZV-E10でクロップ) | 515万画素 (a7Cでクロップ) |
フィルター径 | 46mm | 39 mm | 52 mm | 49mm | 49mm |
Amazonリンク | 旧型をAmazonで見る iiをAmazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る |
表の比較を↓にまとめます。
ダントツで20mm F1.7が安く、ボディ代も含めると更に差が広がる。
・サイズ
20mm F1.7より小さなレンズは全てF2.8。センサーサイズを考慮してもボケ量は20mm F1.7の勝利。
・明るさ
F1.7はボケ量はフルサイズ換算F3.4ですが、明るさは紛れもなく1.7なので暗所ではISOを上げずに撮影可能。
つまり、ISOを上げることなく換算F3.4の被写界深度が得ることができ、カフェでのスナップ、物撮りでかなり使いやすい。
・最大撮影倍率
20mm F1.7は寄れる点もアドバンテージですが、マイクロフォーサーズの小型機は1600~2000万画素、APS-Cやフルサイズは2400万画素前後なので、クロップできる余力を考慮すると差は縮みます。
クロップも考慮すると、FUJIFILM 18mm F2をX-E4などの2610万画素につけることで一番寄れることになりますが、20mm F1.7も肉薄している。
あれ?20mm F1.7はできる子なんじゃ?
20mm F1.7の価格、サイズ、明るさ、最大撮影倍率のバランスがかなり優れているとわかっていただけたかと思います。
ではコンパクトボディに付けた時で比較します。(コンデジも交えて比較)
GF9 | X-E4 | ZV-E10 | a7c | X100V コンデジ | GRiii コンデジ | GRiiix コンデジ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
価格 | 約60000円 (レンズ2つ付き) | 約130000円 (ボディのみ) | 約67000円 (ボディのみ) | 約195000円 (ボディのみ) | 約230000円 (レンズ込み) | 約110000円 (レンズ込み) | 約117000円 (レンズ込み) |
有効画素数 | 1600万画素 | 2610万画素 | 2420万画素 | 2420万画素 | 2610万画素 | 2424万画素 | 2424万画素 |
マウント | マイクロフォーサーズ | FUJI X(APS-C) | SONY E(APS-C) | SONY E(フルサイズ) | FUJI(APS-C) | リコー(APS-C) | リコー(APS-C) |
幅x高さx奥行き | 106.5x64.6x33.3 mm | 121.3x72.9x32.7 mm | 115.2x64.2x44.8 mm | 124x71.1x59.7 mm | 128x74.8x53.3 mm (レンズ込み) | 109.4x61.9x33.2 mm (レンズ込み) | 109.4x61.9x35.2 mm (レンズ込み) |
総重量 | 269g(ボディ) 369g(20mm F1.7込み) 356g(20mm F1.7 ii込み) | 364g(ボディ) 448g(XF27mm F2.8込み) 480g(XF 18mm F2込み) | 343g(ボディ) 412g(20mm F2.8込み) | 509g(ボディ) 629g(35mm F2.8込み) | 478g(23mmF2込み) レンズ交換不可 | 257g(18.3mm F2.8込み) レンズ交換不可 | 262g(26.1mm F2.8込み) レンズ交換不可 |
換算焦点距離と ボケ量 | 換算40mmF3.4 (20mmF1.7) | 換算40.5mmF4.2 (27mm F2.8) 換算27mmF3 (18mm F2) | 換算30mmF4.2 (20mm F2.8) | 換算35mmF2.8 (35mm F2.8) | 35mm F3 | 28mm F4.2 | 40mm F4.2 |
Amazon リンク | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る |
マイクロフォーサーズにはその気になればボディをGM1(重量204g)などもっと軽くすることができるし、ぼくのように手ブレ補正付きのGX7MK2で運用したりできます。レンズも更に軽い14mmF2.5(55g)にすることもできるし、レンズ交換ができないコンデジにはない自由さが楽しい。
個人的には、どのミラーレスやコンデジよりもマイクロフォーサーズ機にコンパクトレンズをつけるのが理にかなっていて、楽しめます。
ただ、絶対的な画質ではマイクロフォーサーズがAPS-Cやフルサイズに勝つことはありません。
そして、サイズ(特に厚み)ではコンデジにかないません。
価格が安く、コンパクトで画質がいいというカメラはないので、ご自身がどこまでサイズや価格を許容できるかで選択が変わります。
様々なレンズと解像力を比較
逆光耐性
自分が使った印象では悪くはなく、むしろ良い方だと思います。
←が20mm F1.7 →が12-32mm F3.5-5.6です。
光源を撮ったときのフレア。レンズフィルターは使用してません。
ゴーストは目立ちませんが、フレアは出やすいレンズかもしれませんね。個人的にはフレアも気になりません。
周辺減光(F3.2まで絞れば目立たなくなる)
※補正前のRAWです。
AF速度(遅すぎる上に、音が大きい)
↑の動画のボディはGX7MK2ですが、G9 PROに付けたとしても遅いです。
20mmF1.7はAF-Cに設定することができなくて、AF-SかMFになります。
DCモーターで全群繰り出し式が採用されているため、駆動音が大きくとにかく遅い。
ただ、静止物を静止画で撮る分には、使えるレベルです。
{追記}何故かOM-5ではAF-Cが使えました。(なぜパナボディではだめ?🤣)
これまでずっとAF-Cが使えないと思って試してませんでしたが、オリボディならAF-Cできる可能性があり。(なぜかネットにほぼ情報がない)
OM-5との組み合わせでの動画AFです⇩
20mm F1.7が足を引っ張っています。
玉ボケ
開放では若干レモンですが、これくらいならガンガンつかっていけるのではないでしょうか。
むしろ、F2.5〜は絞り羽根の影響がではじめてボケが角つくので、丸いボケに近づけるには、F2.2あたりが一番いいのかなと思います。
背景はとても滑らかにボケていく。
{色収差} 全く目立たない
↓は色収差が出やすいと思われる状況で撮影したJPG撮って出しの写真です。
20mm F1.7の色収差
- 色収差が出やすいハイライトボケ部分を見ても色収差が見当たらない
- RAWの状態では、色収差があるらしいが、Lightroomに読み込んだ段階やJPG撮って出しではすでに消えている。
15mmF1.7や42.5mm F1.7の色収差は結構目立ちますので、比較すると20mm F1.7の描写はかなりクリアでスッキリしています。
最短撮影距離での性能。寄れる上に描写がいい
SDカードを↓の大きさで写せるくらいには寄れます。(換算0.25倍相当)
15mm F1.7と20mm F1.7の最短撮影距離で撮り比べました(ピント位置は中心)↓
ご覧の通り、20mm F1.7のほうが寄れる上に周辺まで均一。
ただ、開放付近では隅だけでなく周辺も甘いので、F2.8以上に絞りたいところ。
マクロ域では被写界深度が浅く、結局絞ると思いますので問題はなさそうな描写です。
近景の左下を拡大してもこの描写。
画角が近い15mm F1.7 Leicaとは似ても似つかぬレンズです。
- AFが速かで高速
- より広角
- 若干甘いが艷やかな描写
- 高級感がある
- 20mmF1.7より1.05cm分厚い
- AFがうるさく遅すぎる
- 標準レンズの画角
ほどよく背景を圧縮し、物撮りをしやすい - より周辺まで高解像
- 寄れる
- 薄くて軽い
15mm F1.7は動く被写体の写真撮影や、動画撮影をする方におすすめです。
一方、静止物の写真撮影なら20mm F1.7をおすすめしたいです。
人物撮影レベルなら被写体に止まってもらえばOKでしょう。
20mm F1.7の作例
すべてJPG撮って出し、もしくはカメラ内RAW現像で少しイジっただけの写真です
全体的に描写はクリアで、時折フルサイズとパット見で見分けがつかない絵がでてきます。
このレンズの本当のライバルは12-32mm F3.5-5.6とスマホ
20mmF1.7はパンケーキ単焦点ですが、12-32mmはパンケーキズームで以前にレビューしています。
旅行などで光学ズームを利用したい方は12-32mm F3.6-5.6を選ぶべきですが、スナップなら20mm F1.7のほうが楽しめるんじゃないかと思います。
画質は単焦点である20mm F1.7のほうがクリア。昼間であれば拡大しない限り見分けがつきにくいですが、背景のボケ量は明らかに変わります。
もちろん20mm F1.7はスマホの画質も打ち負かします。そもそもスマホは光学的には12-32mm以下ですが、脳死撮って出しでそれなりの露出、色で撮れます。その手軽さと画質のバランスが素晴らしい。
以前ほど画質でスマホと差別化するのは難しくなってきていますので、デジタルカメラならではの撮影体験を楽しめるかが肝心といったところです。
そういう意味では、マイクロフォーサーズ機に20mm F1.7を付けて楽しむこの体験はぜひとも味わってほしいし、すでにメインカメラをお持ちの方にもおすすめしたいです。
20mm F1.7に合わせるボディはこの4つがおすすめ。
マイクロフォーサーズのボディに関してはこちらでかなり詳しく比較しています。
お忙しい方にまとめると、この20mm F1.7に合わせるボディとしては以下の4つがおすすめです。
GM1(鬼軽ボディ204g。中古しかない)
GF9(GM1より重くなったが画質AF性能UP269g)
現在はGF9の後継機GF10出ていて、違いは
・広角4Kセルフィー
・夜景セルフィーモード
・美肌効果・スリムモード
が搭載され、1g重くなりました。
ほぼ変わらないので、自撮りするかどうかで決めましょう。
GX7MK2(4段手ブレ補正付き426g)
少し重いが、中古でめちゃくちゃ安い。
少し価格が高くオリンパスでもよければ、E-P7がおすすめです。
E-P7(4.5段手ブレ補正付きでなんと337g)
手ブレ補正を搭載するためには、およそ100~150gほど重量が増す傾向がありますが、このカメラはなんと337gです。
手ブレ補正の効きはE-P7≧GX7MK2でした。
加えてJPEGの色をかなりいじれますので、替えがきかないボディに仕上がってます。7万円ちょい出せる方は大変おすすめです。
20mm F1.7に関してはパナボディにつけたところでAFが遅いので オリンパスボディでもいいかと思います。
カメラやレンズは高価なのでレンタルもおすすめ。
カメラ機材は高価なので購入するハードルが高い・・
- 購入前に実際に使ってから検討したい
- お子様の行事や旅行など、イベントで一時的に使用したい
- 人気の機材をお試しで使用してみたい
- サブスクで色々なカメラを使いたい
そんな方はカメラレンタルサービスを利用するのがおすすめです。
個人的にはカメラレンタルのサブスク「GooPass」がおすすめです。
例えば今回紹介した20mm F1.7やE-P7は、なんとLv1パス:月額 税込7480円で1ヶ月間借りられます。(その間、別の機材に取替放題。)
※別で往復配送料が1650円かかります。
GooPassについて詳しく知りたい方はこちら↓
{GOOPASS}料金と注意点。登録〜審査 、レンタル 〜返却 流れ
もう少し競合他社のサービスと比較して検討したい方はこちら↓
カメラレンタルサービス4社を徹底比較!選び方を解説
マイクロフォーサーズ レンズレビュー記事一覧 | ||
---|---|---|
単焦点 | ズーム | 比較記事 |
20mm F1.7 | 12-32mm F3.5-5.6 | 15mm F1.7 42.5mm F1.7 |
15mm F1.7 | 14-140mm F3.5-5.6 ii | 12-32mm 14-42mm |
42.5mm F1.7 | ||
9mm F1.7 |
各社高倍率ズーム比較記事一覧 | ||
---|---|---|
NIKON 24-200mm VR Z タムロン 28-200mm | CANON RF24-240mm IS USM タムロン 28-200mm | オリンパス 12-100 タムロン 28-200mm |
高倍率ズームとマクロ単焦点の違い
パンケーキ平凡ズームとパンケーキF1.7単焦点の違い
平凡ズームと大三元ズームの違い
大三元ズームレンズとF2.8ハーフマクロ単焦点レンズの違い
マイクロフォーサーズ平凡レンズとAPS-C平凡レンズの違い
マイクロフォーサーズ大三元レンズとAPS-C・フルサイズ小三元レンズの違い
※すべてのレンズでこのようになるわけではありませんが、傾向がわかるかと思います
コメント