みなさんこんにちは。
・タムロン 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD
・ニコン 24-200mm f/4-6.3 VR
この2つを比較します。
タムロンは昔から高倍率ズームを作っているメーカーで、ニコンはZレンズの描写がすごいと話題ですよね。
では先に結果からお伝えしますが、光学性能ではZマウントの圧勝でした。
ニコン 24-200mm F4-6.3 VRの優位点
- 全ての焦点距離で解像感が優れる。(特に隅)
- 周辺減光が少ない
- 24mm始まり
- 手ブレ補正が200mm側でも強力
タムロン 28-200mm F2.8-5.6の優位点
- 寄れる
- 明るい(広角側は周辺減光が大きいので過信禁物)
- 4万ほど安い
- AFが優秀なSONYボディと組み合わせて使える
このようになりましたので、詳しく見ていきます。


スペックの比較
28-200mm F2.8-5.6 | 24-200mm F4-6.3 VR | |
---|---|---|
メーカー マウント | タムロン ソニーEマウント用 | ニコン ニコンZマウント用 |
価格 | ¥77,213 | ¥112,779 |
最大径x長さ | 74x117 mm | 76.5x114 mm |
重量 | 575 g | 570 g |
レンズ構成 | 14群18枚 | 15群19枚 |
最短撮影距離 | 0.19m(28mm) 0.8m(200mm) | 0.5m(24mm) 0.7m(200mm) |
最大撮影倍率 | 0.32倍(28mm) 0.26倍(200mm) | 0.28倍(200mm) |
絞り羽根枚数 | 7枚 | 7枚 |
防塵防滴 | △防滴のみ | ○ |
手ブレ補正 | x | ○ |
AFモーター | ステッピングモーター | |
フィルター径 | 67 mm |

ニコンが若干大きいが、重さはほぼ同じ。
外観を比較
解像力を比較
約2400万画素同士のa7iiiとZ6につけて比較します。
結果だけが知りたい方は解像力まとめまでジャンプしてください。
近景(2~3m)
タムロンの28-200mmは以前105mm F2.8 DG DNと近景で比較しましたが、そのときは28-200mmは完敗でした。
今回は同じ高倍率ズームの24-200mmと勝負です。
28mm
↓の画像部分をタップすると拡大します。
- 28mm近景 中心
- 28mm 近景 隅
105mm
105mmの隅は撮り忘れましたので中心のみご覧ください。
↓の画像部分をタップすると拡大します。
200mm
↓の画像部分をタップすると拡大します。
- 200mm近景 中心
- 200mm 近景 隅
遠景(50m以上)
広角端(24と28mmで比較)
↓の画像部分をタップすると拡大します。
- 広角端で比較 遠景 中心
- 広角端で比較 遠景 隅
28mm
↓の画像部分をタップすると拡大します。
- 28mm 遠景 中心
- 28mm 遠景 隅
70mm
70mmの中心は撮り忘れましたので隅のみ、ご覧ください。
↓の画像部分をタップすると拡大します。
105mm
↓の画像部分をタップすると拡大します。
- 105mm 遠景 中心
- 105mm 遠景 隅
200mm
↓の画像部分をタップすると拡大します。
- 200mm 遠景 中心
- 200mm 遠景 隅
解像力まとめ。ニコンの圧勝
・28mm 中心 → ほぼ差なし
・28mm 隅 → F5.6までニコンの圧勝
・105mm 中心 → ほぼ差なし
・200mm 中心 → ほぼ差なし
・200mm 隅 → 少しニコンのほうが安定している
・広角端 中心 → タムロンの勝利(画角4mm狭いから当然)
・広角端 隅 → なぜか画角が4mm広いニコンが圧勝
・28mm 中心 → ニコンの勝利(タムは広角端だからか)
・28mm 隅 → ニコンの圧勝
・70mm 隅 → ニコンの圧勝
・105mm 中心 → 少しニコンのほうが安定している
・105mm 隅 → F6.3までニコンの勝利
・200mm 中心 → ニコンの勝利
・200mm 隅 → ニコンの圧勝
ここまで大差がつくとは想像もしませんでした。
広角の隅は色収差がでやすく、大三元や小三元の描写と比べたら全然違います。いくら高倍率ズームが昔より写るようになったとはいえ、過信は禁物です。
焦点距離ごとのF値の変動
28mm 〜 F2.8
31mm 〜 F3.2
43mm 〜 F3.5
54mm 〜 F4
78mm 〜 F4.5
113mm 〜 F5
147mm以降 〜 F5.6
24mm 〜 F4
25mm 〜 F4.2
29mm 〜 F4.5
32mm 〜 F4.8
37mm 〜 F5
42mm 〜 F5.3
49mm 〜 F5.6
60mm 〜 F6
79mm 〜 F6.3
明るさに関してはニコン24-200mmの敗北で、ほとんどの焦点距離で約1段暗い状態が続いてしまいます。
一段明るいタムロン28-200mmはシャッタースピードを2倍にすることができ、ISOでいうなら半分にすることができます。
最大撮影倍率
0.5m(焦点距離24mm)
0.54m(焦点距離35mm)
0.55m(焦点距離50mm)
0.58m(焦点距離70mm)
0.65m(焦点距離105mm)
0.68m(焦点距離135mm)
0.7m(焦点距離200mm)
0.19m(焦点距離28mm)
0.8m(焦点距離200mm)
最短撮影距離で撮影したときに、↓の大きさで写ります。
200mm以外はタムロンの勝利です。
ただ、タムロン28-200mmの広角28mmで最短撮影距離の隅の描写はひどいので、中心だけ使いましょう。
絞れば隅も改善しますが、最短撮影距離でのマクロ撮影ってワーキングディスタンスが狭いこともあり、光量の確保が大変です。日中屋外ならなんとかなりますが、屋内では三脚かストロボ必須。
フルサイズEマウントレンズで「ついでに寄れちゃいます」というレンズは、おまけ程度の描写であることが多いです。
・今回の28-200mmの広角端(最大撮影倍率0.32倍)
・24-105mm F4 Gの望遠端(最大撮影倍率0.31倍)
・24-70mm DG DNの広角側(最大撮影倍率0.34倍)
・70-180mmの広角側(最大撮影倍率0.5倍)
これらのレンズはかなり寄れますが、歪みと解像力低下が起こり、おまけ程度です。
それでもユーザーはうれしいですが!
僕の想像ですが、ニコン24-200mmは「多少無理してでも寄れるレンズを!」とは考えず、無理をしないためにあえて接写性能を諦めたようにも見えます。
周辺減光
まずタムロンの28mm F3.5までをご覧ください。↓
次に、ニコン24-200mmと比較します
↓の画像部分をタップすると拡大します。
- 広角端同士。白い写真の右上隅を拡大しています。
- 28mm同士。白い写真の右上隅を拡大しています。
周辺減光結果まとめ
・広角端同士で比較してもタムロン28-200のほうが周辺減光が顕著で、F8に絞ってもまだ残っている。
・28mmで比較するとニコンの周辺減光はほぼ無くなるので、余計に差が開く
・同じF値でみたとき、周辺部じゃないところもニコンのほうが明るく感じる(特に28mm同士)
この様子だと、広角域ではニコンのほうが実写で1/3、もしくは2/3段明るく撮れるかも。(同じF値の場合)
玉ボケ
両者そこまで明るいレンズではないため、ボカそうと思うと開放前提になると思いますので、ほとんど開放で撮りました。
玉ボケの欠けは似たようなものかと。
ただ、ニコン24-200の100mmはほとんど欠けていませんね。
逆光耐性を比較




JPGなのでボディの影響もあると思いますが、24-200mmのほうが逆光時のコントラストが高く、色収差が少ないことがわかります。
光芒も24-200mmのほうが綺麗です。
手ブレ補正
24-200mmは、Z6と共同手ブレ補正が効きますので24~200mmまで安定して手ブレ補正が効く印象です。
手持ち歩き動画でも手ブレ補正のが表れます↓
ただ、Z6で電子補正ONするとかなりぐにゃぐにゃになるのでオフにすることを推奨します。
ニコンに関してはボディ側の手ブレ補正を高めた機種がでてほしいところです。
ソニーはa7RVの手ブレ補正が次のa7Vにも下りてきてほしいですね。
AF性能
どちらもステッピングモーター搭載で動作音はほぼ無音。
ボディが違うので完全な比較はできないですが、レンズのフォーカス性能はほぼ変わらないんじゃないかなと思います。
ボディのZ6が足を引っ張ってますが、認識さえすれば比較的スムーズにピントが来ますので、レンズ自体は比較的速いのではないかと思います。
28-200mm F2.8-5.6の作例
↑はDxO PureRAWでノイズ除去しています。
ニコン24-200mm F4-6.3の作例
これら高倍率ズームのデメリット
高倍率のデメリット ①隅(特に広角側)の描写
28-200mmmには圧勝したものの、24-200mmの隅の描写も甘い上にかなり色収差が発生していました。同じ状況で大三元や単焦点レンズなどの上位レンズはしっかり解像し、色収差が発生しないです。
当然といえば当然ですが、僕も高倍率ズームに過度な期待をしている部分がありましたので^^;
↓大三元と単焦点の隅描写です。画像部分をタップすると拡大できます。
- 14-24mm F2.8 DG DNと14mm F1.8の隅
- 35mm F1.2 DG DNと1.4 DG DNの隅
高倍率のデメリット ②レンズが暗い
万能レンズではありますが、完璧なレンズなど存在しませんよね。
↑の写真のようなISO2800のノイズはフルサイズならまだマシですが、ISO10000超えると・・↓
日中でも曇りの日は動いてる被写体を撮りづらいです。
動物が止まっているように見えて1/250で撮ってもブレることがあるんで、それ以上に上げるとISOがかなりあがります。
「高倍率ズームで動物は撮らないよ!」という方も旅行中に室内で撮ることは頻繁にありますよね。
その時のためにコンパクトなF1.8もカバンに忍ばせることをおすすめします。
特にニコン24-200mmは寄れないので、テーブルフォトには厳しい。
まとめ。
では冒頭のまとめを振り返ります。
ニコン 24-200mm F4-6.3 VRの優位点
- 全ての焦点距離で解像感が優れる。(特に隅)
- 周辺減光が少ない
- 24mm始まり
- 手ブレ補正が200mm側でも強力
タムロン 28-200mm F2.8-5.6の優位点
- 寄れる
- 明るい(広角側は周辺減光が大きいので過信禁物)
- 4万ほど安い
- AFが優秀なSONYボディと組み合わせて使える
動きモノ(人物も含む)を多く撮る方は、AFが優秀で背景ボケが大きなタムロンがおすすめです。
風景などの静止物を多く撮る方は、手ブレ補正と解像力に優れるニコンがおすすめです。
是非マウント選び、レンズ選びの参考にしていただけると幸いです。
高倍率ズームのデメリットは2点ありましたが、広角から望遠までを一本で撮れることは相当魅力的です。

僕は最近荷物を軽くして出かけることが増えたため、高倍率ズームの出番がかなり多いです。


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・「借りたいときに在庫がなく借りれない・・」
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マイクロフォーサーズ レンズレビュー記事一覧 | ||
---|---|---|
単焦点 | ズーム | 比較記事 |
20mm F1.7 | 12-32mm F3.5-5.6 | 15mm F1.7 42.5mm F1.7 |
高倍率ズームとマクロ単焦点の違い
パンケーキ平凡ズームとパンケーキF1.7単焦点の違い
平凡ズームと大三元ズームの違い
大三元ズームレンズとF2.8ハーフマクロ単焦点レンズの違い
マイクロフォーサーズ平凡レンズとAPS-C平凡レンズの違い
マイクロフォーサーズ大三元レンズとAPS-C・フルサイズ小三元レンズの違い
※すべてのレンズでこのようになるわけではありませんが、傾向がわかるかと思います
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