みなさんこんにちは。
マイクロフォーサーズのカメラを使うときは、コンパクトなボディとコンパクトなレンズの組み合わせがいい。
まさしくそのようなGX7MK2+レンズキット(12-32mm F3.5-5.6)
交換用ズームレンズでは一番小さいんじゃないか?というレベルで小さい。
今回はこのレンズをレビューしようと思います。
価格は新品でも2万前後と、信じられないくらい安いが画質はどうなのか?
⇩の記事ではオリンパスのパンケーキズーム、14-42mmと徹底比較していますので、ぜひごらんください。
マイクロフォーサーズ レンズレビュー記事一覧 | ||
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単焦点 | ズーム | 比較記事 |
20mm F1.7 | 12-32mm F3.5-5.6 | 15mm F1.7 42.5mm F1.7 |
15mm F1.7 | 14-140mm F3.5-5.6 ii | オリンパス 12-100 タムロン 28-200mm |
42.5mm F1.7 | 12-45mm F4 PRO | 12-32mm 14-42mm |
9mm F1.7 |
外観とサイズを他のパンケーキズームレンズと比較
各フォーマットのパンケーキズームレンズのスペックを比較しました。
12-32mm F3.5-5.6 | 16-50mm F3.5-5.6 | XC15-45mm 3.5-5.6 | 28-60mm F4-5.6 | |
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重量 | 70g | 116g | 135g | 167 g |
価格 | 約22000円 | 約3万円 | 約32000円 | 約45000円 |
マウント | マイクロフォーサーズ | sony E(APS-C) | FUJI X(APS-C) | Sony E(フルサイズ) |
最大径x高さ | 55.5x24 mm | 64.7x29.9 mm | 62.6x44.2mm | 66.6x45 mm |
フィルター径 | 37mm | 40.5 mm | 52 mm | 40.5 mm |
最大撮影倍率 | 換算0.26倍 | 換算0.32倍 | 換算0.36倍(広角端) | 0.16倍 |
換算焦点距離 | 24-64mm | 24-75mm | 22.5-67.5mm | 28-60mm |
手ブレ補正 | ○ | ○ | ○3段 | なし |
繰り出し方法 | 手動 | 自動 | 自動 | 手動 |
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更に付け加えると、オリンパス14-42 , NIKON16-50 , 24-50mmなどと比べても小さい。
12-32mmは交換式ズームレンズで恐らく世界最小だと思います。
いやーしかし、16-50mmもAPS-Cと考えると相当小さいですね。
APS-C機を選ぶ理由としては、「より背景をボカしたい」「2400万~2600万画素で撮りたい」などがあります。マイクロフォーサーズは多くて2000万画素です。
僕がマイクロフォーサーズのボディと12-32mmを使う理由は、「よりコンパクトなこと」なことを求めているからで、画質を最大限求めるときはフルサイズを持ち出しています。
GF9 | GX7MK2 | ZV-E10 | X-E4 | a7c | |
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総重量 | 269g | 426g | 343g | 364g | 509g |
マウント | マイクロ フォーサーズ | マイクロ フォーサーズ | sony E (APS-C) | FUJI X (APS-C) | Sony E (フルサイズ) |
重量 (キット レンズ込) | 339g | 496g | 459g | 499g | 676g |
AF | △ | △ | ◎ | ○ | ◎ |
手ブレ補正 | △ | ◎ | △ | △ | △ |
沈胴式は、運搬時には収納して使用時にレンズを繰り出すことで撮影を開始できます。
その繰り出し方法ですが、電源ONと電動して自動で繰り出すSONY16-50mmなどとは違い、手動でズームリングを回し繰り出します。つまり、電動ズームではありません。
大きいボディにつけるとグリップより小さくなるので、カメラだけを持ち運ぶ感覚でレンズも運ぶことができます。
12-32mm F3.5-5.6の実写での解像力
さまざまなレンズと解像力を比較
結論をいうと、このレンズの解像力は上位レンズと比べると甘いです。
特に隅の描写は霞んだような描写になります。
すべて2037万画素のE-M1 mark iiで撮影しています。
状況によっても結構かわりますね。
全体として上位レンズに比べると12-32mmの描写は甘いですが、このサイズを考慮すると想像以上に健闘していると感じました。
玉ボケ
かなりコンパクトなレンズですが、玉ボケの欠けはあまり気にしなくて大丈夫です。
とはいえ、センサーサイズが小さくF値が大きいので、このレンズで背景をボカすことは難しいですね。
接写ならボカすことができます。
周辺減光
補正前のRAWです。
F5.6まで絞ると目立たなくなります。
逆光耐性
ざまざまな状況で比較しましたが、上位レンズと比べると全体的に少し逆行耐性が低いのかなという結果になりました。
ライバルの14-42mmのフレアやゴーストの出方はあまり好みじゃありません。
格上のフルサイズレンズ 16-35 F4 Gは同じ状況で全くゴーストフレアが発生しませんでした。
AF(若干遅い)
静止画だと上位レンズより若干遅いくらいですが、動画だともう少し差が開きます。
動画AFは12-60mm laica = 15mm F1.7 laica >>12-32mm F3.5-5.6 >>>>>20mm F1.7 という感じでした。
あとは使用するボディによります。
12-32mmを各ボディに付けたときの使用感
・GX7MK2
動画AFが遅すぎるので、このレンズに限らずどんなレンズをつけてもきつい。
・g9 pro
昼間、十分な光量があれば使用できるレベル。ただ、上位レンズよりは若干遅い。
・E-M1 mark ii
G9 とほぼ変わらない感じ。純正の12-40mm F2.8 proやパナ上位レンズを付けたときよりかは遅くなる。
12-32mm 3.5-5.6は、GX7MK2やGF9を使っての動画AFには期待しないほうがいいです。せっかくキットレンズになっているのに、ボディ側のAF性能がきつすぎる。
GX7mk2は手ブレ補正付きですが、AFが弱いのがもったいないですね。
12-32mm F3.5-5.6はこの小ささで手ブレ補正付き
手ブレ補正なしのライバル機14-42mm F3.5-5.6と比べると、32mm側での効きが良いように思いました。
広角側はレンズ内手ブレ補正の有無よりか、ボディ内手ブレ補正が重要という感じがします。
Panasonic公式の発表では、E-P7では12-32mmの手ブレ補正が効かないとのことですが、↑の動画では若干効いてる用に思います。 (歩き方が良く?)たまたまブレが少なかっただけの可能性もあります。
静止画でも撮り比べてみました。
・撮影距離は1.5mほど。
・14mm(換算28mm)で撮影しているので、手ブレ補正なしであれば1/30がほしい状況
↑の写真はE-M1 mark iiiと12-100mmで撮影した写真ですが、他の組み合わせでも撮影した結果を以下にまとめましたので、タップしてご覧ください
肝心の12-32mm F3.5-5.6ですが、今回の状況では手ブレ補正なしの15mm F1.7を使ったときと変わらないという印象でした。
一方、別シチュエーションで望遠でも撮り比べてブレのチェックを行いました。
①GX7MK2(4段) + 12-32mm F3.5-5.6の32mm
②GX7MK2(4段))+ 14-42mm F3.5-5.6の32mm
①と②で結果は、ほぼ変わりませんでした・・
結論として、12-32mmの手ブレ補正効果はかなり弱く、過信しないほうがいいと思いました。僕の手元にある12-32mmが不調なのかもしれませんが😅
14-140mmのレンズ内手ブレ補正はしっかり効くことがわかりますね。
手ブレ補正は被写体との距離や、その日の体力、運などによって変わりますし、主観的な要素も大きいです。
参考程度にお願いします。
12-32mmの欠点まとめ。最大の欠点はフォーカスリングがないこと。
ここまでの欠点のまとめとしては、
・解像感が少し甘い(特に隅)
・AFが少し遅い
・逆光耐性が少し低い
などがありました。
このレンズにはもう一つ欠点があり、それは薄すぎるが故にフォーカスリングがないことです。
12-32mmでマニュアルフォーカスを行うには、「フォーカスエリアボタン」を押してから「タッチパネル」もしくは「物理ボタンの←,→」を押すことでピント位置を調整可能です。
残念なことに、オリンパス機ではそれすらもできないのでAF専用レンズとなってしまいます。
MFをよく使う人にとっては操作性が悪いといわざるを得ません。
12-32mm F3.5-5.6の作例
すべてボディはGX7MK2
室内の静止物なら撮れますが、人物を撮ろうとするとISOがもっと上がり、撮る気がおこりませんでした。
単焦点に切り替えるほうが良いかと思います。
このレンズの本当のライバルは20mm F1.7とスマホ
実は、薄さでは20mm F1.7のほうが薄いです。
12-32mm F3.5-5.6 | 20mm F1.7 | 12-60mm F2.8-4 Laica | Pixel 7 pro(スマホ) | |
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レンズの重量 | 70g | 100g(iiは87g) | 320g | 212g(ボディも込み) |
GF9に装着した時 | 339g | 369g(iiは356g) | 589g | |
GX7MK2に装着した時 | 496g | 526g(iiは513g) | 746g |
12-60mmは大きすぎるため、完全に別枠のレンズ。
20mm F1.7はこの薄さなのに、さすが単焦点という画質です。
レビュー記事
僕はフルサイズカメラも所有していますが、12-32と20mm F1.7は未だによく使うレンズです。
ハイキングに12-32mm、夜間や飲食店でのスナップは20mm F1.7を使用しています。かなり軽くポケットに収まるため、他に替えが効かないんですよね。
レンズとボディを切り離すと、ほぼどんなポケットにも入ると思います。レディースパンツの小さすぎるポケットは無理そう。
スマホで十分なのか?
スマホはもっとコンパクト。スマホとマイクロフォーサーズの画質差は↓の記事で比較しています。
最新スマホは10万円超えますので、マイクロフォーサーズのカメラとレンズが買えちゃいます。
パット見の画質やスマホで写真を確認するという方は、日常の写真はスマホでもOK。
一生写真を大切に残したい。PCモニターで見てもしっかりした画質で見たいという方はデジタルカメラがおすすめ。
しっかりした露出でしっかり編集すればスマホの画質を超えます。
とはいえ、以前ほど画質に差がないのは事実なので、手間を考慮すると「デジタルカメラで写真を撮る」楽しさなどに価値を感じられるかがポイントです。
12-32mm F3.5-5.6を選ぶべき人
・デジタルカメラを楽しみつつコンパクトを求める人
「スマホでは物足りない」「ちょっとしたお出かけでもデジタルカメラで撮りたいが大きいものは嫌」
こんな方には最高の商品です。
・昼間の撮影用のコンパクトなレンズがほしい。
昼間であれば、画質は十分なレベルです。光学ズームが可能なので、旅行にも使いやすい。
・お子様の日常スナップ
レンズが小さすぎて、カメラを向けられている感じがしませんので、自然なショットを撮れます。
運動会の近場撮影用にも使える。
その分、大きいレンズには劣ってしまう状況も出てきますので妥協点はあります。
20mm F1.7を選ぶべき人
基本的に12-32mmと同様の方におすすめですが、20mmF1.7は単焦点で明るく撮影することが可能。
・背景をボカしたい方
・夜や室内でも撮影したい方
ただ、AFが遅すぎるので動き回るものを撮る場合には全く向きません。そもそもAF-Cが使えない仕様になってます。
20mm F1.7のAF速度の遅さは↓で確認できます。静止画でも遅い。
僕は20mm F1.7を所有しているのでこのまま使ってますが、今はiiが販売されており13g軽くなって若干改良されています。
旧型は現在中古でしか入手できません。写りとAFはそのままなので、中古でもいい方は旧型でもいいんじゃないかなと思います。
12-32mm F3.5-5.6に合わせるボディはこの4つがおすすめ。
マイクロフォーサーズのボディに関してはこちらでかなり詳しく比較しています。
お忙しい方にまとめると、12-32mm F3.5-5.6に合わせるボディとしては以下の4つがおすすめです。
GM1(鬼軽ボディ204g。中古しかない)
GF9(GM1より重くなったが画質AF性能UP269g)
現在はGF9の後継機GF10出ていて、違いは
・広角4Kセルフィー
・夜景セルフィーモード
・美肌効果・スリムモード
が搭載され、1g重くなりました。
ほぼ変わらないので、自撮りするかどうかで決めましょう。
GX7MK2(4段手ブレ補正付き426g)
少し重いが、中古でめちゃくちゃ安い。
少し価格が高くオリンパスでもよければ、E-P7がおすすめです。
E-P7(4.5段手ブレ補正付きでなんと337g)
手ブレ補正を搭載するためには、およそ100~150gほど重量が増す傾向がありますが、このカメラはなんと337gです。
加えてJPEGの色をかなりいじれますので、替えがきかないボディに仕上がってます。7万円ちょい出せる方は大変おすすめです。
コントラストAFではありますが、GX7MK2のAFより全然マシ
詳しくは⇩でレビューしてます。
12-32mmと14-42mmの徹底比較を⇩の記事でしています。
カメラやレンズは高価なのでレンタルもおすすめ。
カメラ機材は高価なので購入するハードルが高い・・
- 購入前に実際に使ってから検討したい
- お子様の行事や旅行など、イベントで一時的に使用したい
- 人気の機材をお試しで使用してみたい
- サブスクで色々なカメラを使いたい
そんな方はカメラレンタルサービスを利用するのがおすすめです。
個人的にはカメラレンタルのサブスク「GooPass」がおすすめです。
例えば今回紹介した 12-32mm F3.5-5.6はなんとLv1パス:月額 税込7480円で1ヶ月間借りられます。(その間、別の機材に取替放題。)
※別で往復配送料が1650円かかります。
GooPassについて詳しく知りたい方はこちら↓
{GOOPASS}料金と注意点。登録〜審査 、レンタル 〜返却 流れ
もう少し競合他社のサービスと比較して検討したい方はこちら↓
カメラレンタルサービス4社を徹底比較!選び方を解説
マイクロフォーサーズ レンズレビュー記事一覧 | ||
---|---|---|
単焦点 | ズーム | 比較記事 |
20mm F1.7 | 12-32mm F3.5-5.6 | 15mm F1.7 42.5mm F1.7 |
15mm F1.7 | 14-140mm F3.5-5.6 ii | 12-32mm 14-42mm |
42.5mm F1.7 | ||
9mm F1.7 |
各社高倍率ズーム比較記事一覧 | ||
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NIKON 24-200mm VR Z タムロン 28-200mm | CANON RF24-240mm IS USM タムロン 28-200mm | オリンパス 12-100 タムロン 28-200mm |
高倍率ズームとマクロ単焦点の違い
パンケーキ平凡ズームとパンケーキF1.7単焦点の違い
平凡ズームと大三元ズームの違い
大三元ズームレンズとF2.8ハーフマクロ単焦点レンズの違い
マイクロフォーサーズ平凡レンズとAPS-C平凡レンズの違い
マイクロフォーサーズ大三元レンズとAPS-C・フルサイズ小三元レンズの違い
※すべてのレンズでこのようになるわけではありませんが、傾向がわかるかと思います
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