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Panasonic Leica 9mm F1.7をレビュー。普段使いできる超広角単焦点

マイクロフォーサーズのレンズには、気軽に使える超広角単焦点レンズが長らくありませんでした。他社製でMFのLaowa 7.5mm F2などはありますが、万人受けはしないレンズです。

そこで発売されたPanasonic 9mm F1.7。

AFが効き、パナライカな上に軽量で安い(5万円代)。

スペック表を見ているだけでも魅力的なこのレンズの実際の使用感を以下にまとめました。

良い点
  • 軽量コンパクト
  • 爆速AF
    精度も高く感じる
  • フォーカスブリージングが少ない
  • パナライカレンズなのに安い
  • 換算0.5倍のマクロ性能
  • -10℃耐低温&防塵防滴
惜しい点
  • 周辺〜隅の解像力が甘い
  • 逆光でゴーストが目立つ時がある
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42.5mm F1.712-45mm F4 PRO12-32mm
14-42mm
9mm F1.7
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仕様や外観

レンズ名9mm F1.7
直径60.8mm
長さ52 mm
防塵防滴◯対応
フィルター径55mm
重量130g
レンズ構成9群12枚
最短撮影距離0.095mm
最大撮影倍率換算0.5倍
←スライドできます→

他のF1.7単焦点との大きさ比較

サイズで見ると結構大きめなのですが、重量でみると他のF1.7単焦点と変わらない重量に収まっています。見た目以上に軽いです。

15mm F1.7 Leicaは素材に金属も使用されていましたが、9mm F1.7はマウント部以外プラスチック製です。

被写体に約1cmまで寄れるレンズなので、誤って被写体にブツけてしまったとき用にレンズフィルター装着推奨です。

ここまで寄れる

僕はHAKUBA XC-PROというレンズフィルターを使っています。

レンズフィルターは以下の記事で比較していますので、参考にしてくださいね。

9mm F1.7はマイクロフォーサーズだからこそなし得た軽さです。
フルサイズレンズのシグマ 17mm F4 DG DNと比較すると、大きさはあまり変わりませんが、重量は9mm F1.7のほうが遥かに軽いです。

レンズシグマ 17mm F4Panasonic 9mm F1.7
マウントフルサイズ用マイクロフォーサーズ用
直径64mm60.8mm
長さ50.8mm52mm
重さ220g130g
ボケ換算F4換算F3.4

ボケ感も期待できる9mm F1.7のバランスの良さが際立ちます。

解像力をフルサイズレンズ 16-35mm F4 Gと比較

↓の2つで解像力比較を行いました。(マウントが違うレンズではありますが😅)

1️⃣ SONYフルサイズ a7 IV + 16-35mm F4 G 換算18mm
2️⃣ OM-5 + 9mm F1.7  換算18mm(ハイレゾショット)

LEICA DG SUMMILUX 9-F1.7 9 mm 1-5000 秒 (f – 1.7) 赤枠を拡大して比較します

中心部
周辺部

マイクロフォーサーズ機はハイレゾショットで撮ろうとも、フルサイズレンズの解像・表現力には全く及びません。

9mm F1.7の周辺部〜隅にかけての描写は1段2段絞ったとしてもボヤ〜っとしています。

実写での解像力

F1.7では開放の周辺から隅にかけて、明らかにボヤ〜っとしていますが、F4に絞れば許容範囲にはなります。

 

接写では像面湾曲の影響か、更に隅の描写が甘くなる印象です。

1-1250 秒 (f – 1.7)

ただ、中心から隅まで平面的に撮影するシチュエーションは少ないと思いますので問題は少ないと思います。

AF速度 & フォーカスブリージング。文句なし

無限遠⇔近距離のピント移動が↑の速度なので爆速です。

フォーカスブリージングもかなり少ない

フォーカスブリージングとは?
ピント位置が変わると画角も変わってしまう現象のこと。

今まで僕が使ったマイクロフォーサーズのレンズで一番AFが速いと感じました。

像面位相差AFを搭載したオリンパス(OM)ボディとの組み合わせでは、SONY機並の感覚で使用できます。

Vlogに使用してもストレスは感じないでしょう。AFに関しては忘れてカメラ任せでOK

動画での手ぶれ補正。OM-5で歩き撮り

電子補正をOFFにすると、周辺がかなり歪みますので、歩き撮りではONにして使用することが前提になるかなと思います。

ただ、電子補正をONにすると約1.25倍クロップされますので換算約22.5mmの画角になってしまいます。

自撮りしたときの画角、ボケ感

ほどよく背景がボケていますね。

OM-5との組み合わせでピントを外すことは、まぁないです。

電子補正でクロップされた換算22.5mmの画角でも、自撮りは可能。

逆光耐性。たまにものすごいフレア・ゴーストが発生

大半の状況でゴーストフレアは目立たず撮影ができます!

  • 1-2500 秒 (f - 4.0)

ただ、↓の写真のようにかなり目立つゴーストが発生する場合があります。

1-250 秒 (f – 10)

1-125 秒 (f – 10)

周辺減光

補正前のRAW. 9 mm 1-25 秒 (f – 1.7)  歪曲が想像よりも大きかった

↑の写真の赤枠を拡大し、F値ごとの周辺減光をチェックします。

F5まで絞るとほとんど目立たなくなり、それ以上絞っても結果はほぼ変わりません。

歪曲収差

9mm F1.7はコンパクトな広角レンズとだけあって、補正前はかなり目立つ樽型歪曲収差です。

  • 補正前

ほとんどのマイクロフォーサーズ機では、補正された状態でRAWが出力されるので、実際には多くの方が目にする機会がないかもしれません。

作例

マクロ撮影した写真から。

  • 1-1600 秒 (f - 1.7) ISO 200
  • 0.6 秒 (f - 1.7) ISO 200 

全体的には単焦点らしいヌケの良いクリアな写りです。

このレンズでまだ星を撮影していませんので、撮影する機会があれば隅のサジタルコマフレアの発生具合を追記しようと思います。

まとめ

まとめを振り返ります。

良い点
  • 軽量コンパクト
  • 爆速AF
    精度も高く感じる
  • フォーカスブリージングが少ない
  • パナライカレンズなのに安い
  • 換算0.5倍のマクロ性能
  • -10℃耐低温&防塵防滴
惜しい点
  • 周辺〜隅の解像力が甘い
  • 逆光でゴーストが目立つ時がある

他のPanasonic F1.7シリーズにもいえることですが、F値開放では周辺から隅にかけて解像力が低下します。中心部は解像力が高いので、F値開放で解像力も担保したい場合は日の丸構図が無難です。

このレンズはビシッと撮影するというスタイルではなく、軽量さを活かして日常使いに使用することが多いです。

130gでAFが効くF1.7。間違いなく唯一無二のレンズで、使い勝手は抜群です。買ったばかりということもあってか現在このレンズを持ち出すことが一番多いです。

超広角+寄れるため、屋外でも屋内でも使いやすい!

僕はOM-5に付けっぱなしでスマホのように使っています。

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