スマートフォン4機とミラーレス一眼3機を使い画質の比較をしました。
結果は、デジタル一眼カメラの勝利となりました。
当然といえば当然ですが、近年スマホの画質が急上昇していますので気になっている方も多いかと思います。
ちなみに、デジタル一眼カメラとは一眼レフとミラーレス一眼のことで、今回はミラーレス一眼で検証します。
画質は一眼レフもミラーレス一眼も大差ないです。
まずそれぞれの長所をまとめました↓
- スマホより画質がいい
精細感、色表現、質感 - 連写性能
- マニュアルフォーカス可能
- ボケのコントロール可能
- 背景がボケやすい
写真に立体感が生まれる - 操作性がいい
- 撮影技術が上がる
- 楽しい(個人的に)
- 手間がかからない
- コンパクトで軽量
- スマホで見るなら良好な画質
それでは具体的に画質の違いを見ていただきます
使用スマホとカメラ
使用スマホ
- Huawei p20 lite(2018エントリースマホ)
- Samsung Galaxy S10(2019ハイエンド寄りスマホ)
- Samsung Galaxy S21 (2021ハイエンド寄りスマホ)
- Google Pixel7 Pro(2022ハイエンドスマホ)
使用一眼カメラ
- Panasonic GX7MK2(2016エントリーミラーレス)
- Sony a7iii(2018ハイエンド寄りミラーレス)
- Sony a7iv(2021ハイエンド寄りミラーレス)
+でSony a6400(2019ミドルミラーレス)APS-Cカメラがちょこっと登場します。
※↑の写真ではスマホは1/3.2型になっていますが、実際にはスマホのセンサーサイズも細く分類されます。
Huawei p20 lite | Galaxy S10 | Galaxy S21 | Pixel 7 pro | GX7MK2 | a7iii | a7iv | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
発売日 | 2018年6月15日 | 2019年6月1日 | 2021年4月22日 | 2022年10月13日 | 2016年5月18日 | 2018年3月23日 | 2021年12月17日 |
価格帯 | 当時3万前後 | 当時10万前後 | 当時10万前後 | 13万前後 | 7万前後 | 20万前後 | 30万前後 |
センサーサイズ | 不明 | 1/2.55 | 1/1.72 | 1/1.31型 | マイクロ フォーサーズ | フルサイズ | フルサイズ |
画素数 | 約1580万画素 | 約1220万画素 | 約1220万画素 | 5000万画素 (約1250万画素) | 約1600万画素 | 約2400万画素 | 約3300万画素 |
※Pixel 7 proは仕様では5000万画素のカメラをうたっていますが、実際に撮れる写真は約1250万画素でした。
解像感とノイズ感を比較
設定
スマホ
・すべて標準(広角)レンズを使用。
・Pixelだけ画角が少し広いが、他の3機種は換算24~26mm相当
・ISO200でシャッタースピード遅めで撮影。
・スマホは絞りがついてないからか、F値の調整は不可なので全てF値開放。
一眼カメラ
・GX7MK2
12-32mm F3.5~5.6で ISO200 13mm(換算26mm相当)F6.3
・a7iii
16-35mm F4 Gで ISO100 26mm F6.3
・a7iv
16-35mm F4 Gで ISO100 26mm F5.6
全て同じ位置からRAWで撮影し、露出もできるだけ合わせて撮っています。
画角もなるべく揃えましたが、若干誤差あります。
撮影距離は2~3mで比較的近景です。
↑の写真のままでは解像感がわかりにくいので、拡大します。
解像感を比較
↓1枚ずつ比較
スマホの方が若干ノイジーですが、あまり大きくは変わりませんね。
画素数のアドバンテージくらいでしょうか。
では、シャドウ部分と背景部分を見ていきましょう。
シャドウ部分を明るくしてノイズ耐性を比較
すべて編集でシャドウを+100にしました。
↓1枚ずつ比較
センサーサイズが大きくなるほど、ノイズが少ないですね。
更に、背景部分を見ると、スマホの描写は曖昧で適当であることがわかります。
遠景ならまた違う結果になるかもしれませんが、傾向は変わらないかと思います。
最新ハイエンドスマホのPixel 7 proと一昔前のエントリーミラーレスカメラのGX7MK2で比べても、ミラーレスカメラのほうが高画質ですね。
SNSで見かける一眼の写真はたしかに綺麗だけど、スマホで撮った写真と鮮明さ変わらなくない?
SNSで見る写真は圧縮された写真を見ているのでスマホと鮮明さが違わないように思いますが、実際に撮影者が持っているデータの写真はとても鮮明です。
逆光耐性を比較
逆光では、スマホのほうがフレアが出やすくコントラストが低下しやすい印象があります↓は同じ状況でスマホとミラーレスで撮影しましたが、スマホの写真は光源によるフレアがかなり発生しています。
↑スマホで撮影
↓一眼で撮影
↓一眼の場合は1万円以内でストロボを買って簡単にライティング撮影できちゃいます。
この表現力はスマホでは厳しいです。
スマホのメリット
Pixel 7 proの夜景写真の画質は大半の人間を満足させる画質。スマホのAIによるノイズ処理はすごい。
GX7MK2とa6400の手持ちの写真はISO6400、F4で撮りました。F値を下げ、シャッター速度を落としてブラさないように気をつけて撮ればもう少しISOは下げれますが、それなりに工夫が必要ですよね。
それに比べて、Pixel 7 proで撮影した写真は手持ちで脳死JPG撮って出しです。
AIがノイズを粉砕し、パッと見の印象は大半の人がこれで十分と思うレベルでしょう。これが、最新スマホの実力です。
デジタル一眼カメラの写真もソフト(DXO pureRAW)を使うことによって、かなり自然にノイズを粉砕することは可能です。最近はLightroomでもAIノイズ除去ができるのでかなり楽になりましたが、一手間かかってしまうのでスマホの機動力にはかないません。
↓DXO使用ビフォーアフター
望遠は結構きつい描写ですが、スマホで見る分には見れるレベルです。
スマホは脳死で手軽にそれなりの写真が撮れちゃう。
なにも考えず、スマホのボタンをワンポチするだけでそれなりの写真が撮れちゃいます。
そして、スマホはポケットに入っちゃうサイズで常に持ち歩いているから、いつでもどこでも撮影可能。
その圧倒的な機動力がある上にそれなりに見れる画質で撮れるようになってきましたので、カメラを買わずスマホで撮影される方が多いですね。
写真をわざわざPCモニターで見たり、拡大して見る僕のような変態は少数派で、大半の人はスマホでしか見てないでしょう。
スマホのデメリット
大きい画面でみたり、拡大すると塗り絵のような適当な描写
Pixel 7 proのポートレートモード。AIによるボケは汚い。
スマホはセンサーサイズが小さいので光学的には背景はボケにくいです。
ただ、スマホにはAIで人工的にボケさせるポートレートモードという機能が搭載されていますよね。
一見、ポートレートモードは一眼ライクなボケが演出可能です。
ただ、↑の写真を細かくみると、かなり不自然です。
↑の写真はもっと不自然です。
↓はポートレートモードではなく、通常モードの望遠レンズを使用していますが、これであればまだ自然なボケですね。若干、ボケがざわついている気がしなくもないですが。
やはり、一眼カメラの方がボケは自然だなと思います。
Pixel 7 proのシネマティックモード。AF(オートフォーカス)が安定しない
Pixel 7 proに搭載されているシネマティックモードは、ポートレートモードの動画版のようなもので、同じようなボケ演出が可能です。ただ、隙間なく撮り続ける動画では、不自然さが更に目立ちます。AF的にもきつい。
AF,逆光耐性がよくありません。
{致命的}スマホでは、F値のコントロールができない。
一眼用レンズには付いている絞りがスマホには搭載されていないため、F値のコントロールができません。
また、F値を高くすると↓のような、太陽の光芒を出すことも容易です。
絞りがあることで、表現の幅が広がることは間違いありません。
Pixel 7 proの写真は絞りがないので光芒を出すことは不可能です。
安いミラーレスカメラとハイエンドスマホの一騎打ちの結果!→マイクロフォーサーズはオワコンではなかった。
↑の2つを比較してみます。
お値段でいえば、Pixelのほうが高いですが、あくまでカメラ機能はサブなので当然でしょうか。
※RAWは編集せずそのままJPGに書き出した写真です。
↑Pixel 7 proはAUTOで撮りましたが、RAWはかなり明るいですね。
このような順光のシチュエーションではスマホと画質差がないですね。
シャドウを画像編集で+100にして拡大してみました。↓
Pixel 7 proのJPGはシャープネスがかなり強く処理されてますね。小さなスマホの画面でみるにあたってはこれくらいシャープネスを強めたほうが見栄えがいいという事でしょう。
↑のように、逆光気味になるとスマホはコントラストが弱まります。JPGはかなり不自然ですね。
現実に近いのは言うまでもなく、GX7MK2の写真です。
いや~、しかし15mm F1.7の描写はいいですね。コントラストがついて、色乗りも良好です。
スマホの画質が十分になっている中でカメラを買う必要はあるのか?カメラのメリット・デメリット
ポジショントークもあるかもしれませんが、個人的には一眼カメラを購入することを推奨します。
- 画質がいい写真を撮れる
特に星や動物写真など暗所や遠くの撮影 - メカシャッターによる高速連写
スマホは電子シャッター - 絞りがあるのでF値の設定可能
背景ボケのコントロール可能 - 操作性がいい
物理ボタンが独立している - 撮影技術が上がる。
- データを失うリスクが減る
バックアップに対してより慎重になる - 楽しい(これが全て)
- 持ち出す手間、取り回し
サイズが大きく重い - 動画の手ブレ補正の効きが悪い
(ジンバル使うのも手間) - バッグへの出し入れ
- スマホやPCへの転送
- 家帰ったらメンテナンス。
ホコリおとしなど - こだわる人は帰宅後RAW現像
(写真編集)
僕が一眼カメラを持っていなかった時は、写真のデータをバックアップをする意識が低く、昔の写真のデータを紛失してしまうことがあり、仮にデータが残っていたとしても画質は、あまりよろしくありません。
もし、消えた写真が復活して、残ってる写真の画質をあげることができるなら数十万でも払いますね。それくらい思い出は大事だなと思います。
一方、カメラのデメリットはお金がかかると言うよりは、とにかく時間がかかるとこです。(個人的な意見。)
デメリットが大丈夫そうな方、手間を楽しめそうな方は買ったほうがいいです。思い出はプライスレスです!
カメラレビュー記事一覧 | カメラ比較記事一覧 |
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E-M5 mark iii | X-S10 とa6400 |
PEN E-P7 | a7iiiとa7Riii |
OM-5 | E-M1 mark iiとa7 Riii |
a7iii a7IV S5 Z6 R6 |
今回使用したカメラ
カメラやレンズは高価なのでレンタルもおすすめ。
カメラやレンズは高価なので購入するハードルが高い・・
- 購入前に実際に使ってから検討したい
- お子様の行事や旅行など、イベントで一時的に使用したい
- 人気の機材をお試しで使用してみたい
- サブスクで色々なカメラを使いたい
そんな方はカメラレンタルサービスを利用するのがおすすめです。
個人的にはカメラレンタルのサブスク「GooPass」がおすすめです。
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