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レンズにおける最大撮影倍率、最短撮影距離、ワーキングディスタンスとは?マクロ性能のこと。

みなさんこんにちは。。

レンズの仕様に最大撮影倍率最短撮影距離といった項目があると思いますが、それについて解説したいと思います。

また、ワーキングディスタンスという言葉について、ご存じない方が多いと思いますが、意外と重要なのでこちらについても解説します。

これらは全てマクロ撮影する際に重要なスペックになります。

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マクロ撮影とは

いわゆる接写のことです。

被写体に近づいて大きく写す撮影方法のことをマクロ撮影といいます。

どれだけ大きく被写体を写せるかはレンズによって違っていて、比較的被写体を大きく撮影できるレンズのことをマクロレンズといいます。

細く分類すると、最大撮影倍率によって次のように呼び方が変わります。

  • 換算1倍 = マクロレンズ
  • 換算0.5倍 = ハーフマクロレンズ
  • 換算0.25倍 = クォーターマクロレンズ

最短撮影距離とは

そのレンズがどれだけ被写体に近づいて撮影できるのか表しています。

タムロン35mmF2.8の最短撮影距離は15cm

例えばこの場合、15cmより近づいて撮影しようとすると、ピントが合わなくなります。

↑の写真の通り、最短撮影距離はレンズの先端からではなくカメラのセンサーからの距離のことを言います。

最大撮影倍率とは

最短撮影距離で撮影したときにどれくらい大きく写せるかの値です。

値が大きいほど大きく写せます

○倍といった表し方になります。

{例}最大撮影倍率1倍
センサーの大きさと比較して1倍(等倍)の大きさで表示されます。

詳しくは後述しています。

レンズの仕様には最大撮影倍率が1:21:2.9 など、このような記載がされてるときがあります。

これだと正直わかりにくいので、先程の○倍といった表示に言い換えましょう。

{例1} 1:2の場合
1÷2 = 0.5倍

{例2} 1:2:9の場合
1÷2.9 = 0.34倍 

最大撮影倍率の違いによる写る大きさの違い

同じ被写体をレンズを替えて撮影します。

最大撮影倍率換算0.34倍のレンズで撮影

24-70mmF2.8. DG DN最短撮影距離で撮影

最大撮影倍率換算0.5倍のレンズで撮影

タムロン 35mmF2.8 最短撮影距離で撮影

最大撮影倍率換算1倍のレンズで撮影

シグマ 105mmF2.8最短撮影距離で撮影

ここまで写る大きさが変わります!

最大撮影倍率が同じでもセンサーサイズによって実際写る大きさは変わる

センサーサイズによって写る大きさが変わってきます。

レンズの最大撮影倍率が同じでも、APS-Cはフルサイズの1.5倍マイクロフォーサーズはフルサイズの2倍の大きさで被写体を写すことができます。

焦点距離でもフルサイズ換算という言葉がありますが、最大撮影倍率でも、フルサイズ換算で表記されることがあります。

では実際どのように写るのか見ていきましょう

センサーごとによる最大撮影倍率の写り方の違い

フルサイズセンサー

フルサイズセンサーの実寸サイズ

フルサイズカメラの場合

{センサーの大きさ}
縦2.4cm 横3.6cm

{最大撮影倍率1倍のレンズ}
縦2.4cm 横3.6cmの被写体を画面いっぱいに写すことができる。

{最大撮影倍率0.5倍のレンズ}
縦4.8cm横7.2cmの被写体を画面いっぱいに写すことができる。

順に見ていきましょう。

シグマ105mm F2.8 DG DNで撮影

↑はフルサイズカメラに最大撮影倍率1倍のレンズで、最短撮影距離で撮影しました。
フォーカスブリージングの影響なのか1~2mm誤差はありますが・・

計りを合成するとこのように、被写体のおよその長さがわかりますw

3cmの生物をこれだけ大きく写せるのが最大撮影倍率1倍(フルサイズ換算)

次にフルサイズカメラの最大撮影倍率0.5倍のレンズでみていきます。

フルサイズカメラに最大撮影倍率0.5倍のレンズで撮影した場合の大きさ

↑はタムロン35mmF2.8で最短撮影距離で撮影しました。
最大撮影倍率は0.5倍なので、先程の半分の大きさで写ります。

実寸で縦幅4.8cm横幅7.2cmの大きさの被写体が画面いっぱいに写ります。

APS-Cセンサー

APS-Cカメラの場合

{センサーの大きさ}
縦1.58cm 横2.36cm

{最大撮影倍率1倍のレンズ}
縦1.58cm 横2.36cmの被写体を画面いっぱいに写すことができる。

{最大撮影倍率0.5倍のレンズ}
縦3.16cm横4.72cmの被写体を画面いっぱいに写すことができる。

 

APS-Cカメラに最大撮影倍率1倍のレンズで撮影した場合の大きさ

APS-Cセンサーはフルサイズより小さいセンサーなので、より小さい被写体をクローズアップして撮影できます。

フルサイズで最大撮影倍率1倍のレンズを使うより1.5倍大きく写せます。

マイクロフォーサーズカメラの場合

{センサーの大きさ}
縦1.3cm 横1.73cm

{最大撮影倍率1倍のレンズ}
縦1.3cm 横1.73cmの被写体を画面いっぱいに写すことができる。

{最大撮影倍率0.5倍のレンズ}
縦2.6cm横3.46cmの被写体を画面いっぱいに写すことができる。

 

 

マイクロフォーサーズカメラに最大撮影倍率1倍のレンズで撮影した場合の大きさ

マイクロフォーサーズのカメラで最大撮影倍率1倍のレンズで撮影すると、フルサイズ換算で最大撮影倍率2倍相当の大きさで写せることになります。

マイクロフォーサーズで最大撮影倍率1倍のレンズは実際に存在しますが、フルサイズで最大撮影倍率2倍のレンズは存在しなかったはずです。

つまり、センサーサイズが小さくなるほどマクロ撮影や望遠撮影において有利になります。
(実際には画素数、レンズの解像性能なども加味する必要はありますが)

ワーキングディスタンスとは

レンズの先端から、被写体までの距離です。
今回は3つレンズをご用意しましたのでわかりやすく解説します。

35mmF2.8のワーキングディスタンス

35mmF2.8ワーキングディスタンス

シグマ24-70mm F2.8 DG DNのワーキングディスタンス

24-70mm F2.8ワーキングディスタンス

シグマ105mmF2.8のワーキングディスタンス

105mmF2.8ワーキングディスタンス

まとめると

 タムロン35mmF2.8シグマ24−70mmF2.8シグマ105mmF2.8
最短撮影距離15cm18(広角時)~38(望遠時)cm29.5cm
最大撮影倍率1:2(0.5倍)24mmで1:2.9(0.34倍) - 70mmで 1:4.5(0.22倍)1:1(1倍)
ワーキングディスタンス6.8cm2.7cm(24mm撮影時)13.8cm

ワーキングディスタンスは長い方がいい

理由1 被写体に光が当たらなくなる。

冒頭でも添付した写真ですがもう一度ご覧ください。

24-70mmF2.8 最短撮影距離で撮影

↑ワーキングディスタンス2.7cmで撮影

35mmF2.8 最短撮影距離で撮影

↑ワーキングディスタンス5.7cmで撮影

105mmF2.8最短撮影距離で撮影

↑ワーキングディスタンス13.8cmで撮影

全て同じ写真ですが、ワーキングディスタンスが長くなるにつれ、写真が明るくなっていると思います。

この距離が短すぎるとレンズが影になって被写体に光があたりづらくなりますので、ライティングに工夫しないといけなくなり、大幅に表現が狭まります。

24−70mmは比較的撮影倍率は大きいレンズなのですが、マクロを目的としたレンズではないので、ワーキングディスタンスが短いです。

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こちらの記事でもワーキングディスタンスについて取り上げています。

理由2 昆虫撮影で昆虫に逃げられる

昆虫を撮影してる場合だと、レンズ先端から昆虫までの距離が近すぎると逃げられる可能性が増えるでしょう。

もし私たち人間が、巨人に得体の知れないバズーカーを横から至近距離で向けられていたとしたら、怖くて逃げませんか?w

羽根があり飛べる昆虫ほど警戒心が強く、すぐ逃げ出すのは想像ができるでしょう。

長いワーキングディスタンスのレンズを選ぶには
1.焦点距離が長いレンズを選ぶ
2.レンズの全長が短いレンズを選ぶ
3.レンズの径が細いレンズを選ぶ。
焦点距離が長すぎるとテーブルフォトには使いづらくなりますし汎用性は低くなります。屋外であっても、空を入れたマクロ撮影などは難しくなります。
悩みどころではありますがそこはみなさんがどのような被写体をどんなイメージでマクロ撮影したいかによって、選択していただく必要があります。

35mmで撮影。焦点距離が短いので空も写る

105mmで撮影。焦点距離が長いので背景の情報は少なくなる。

 

以上です。

みなさんもぜひマクロ撮影にチャレンジしてくださいね♪
ありがとうございました!

今回使用したレンズ
↓割と寄れるズームレンズ

↓ハーフマクロレンズ

↓マクロレンズ

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