カメラのスペックで一番よく聞くのは「画素数」。
画素数が多いメリット、デメリットについて解説します。
画素数とは
カメラの画素数
カメラのセンサー内にある、受光するための画素の数のこと。多いほうが鮮明な写真が撮れる。
写真の画素数
写真を構成するピクセルの数のことで、多いほうが解像度が高く鮮明な写真になる。
つまり、カメラの画素数で撮れる写真の解像度が決まります。
写真のサイズは、例えば6000×4000のように表され、この数字が大きいほど画素数が多い写真です。
{例}写真のサイズが6000×4000の場合
6000と4000を掛け算して2400万(画素)
つまり、その写真は2400万画素のカメラで撮られたということがわかります。
8K
7680 x 4320 = 約3317万画素
5.9K
5888 x 3312 = 約1950万画素
4K
3840 x 2160 = 約829万画素
フルHD
1920 x 1080 = 約207万画素
画素数は4K解像度(約800万画素)以上あればモニターで見る分には十分で、あとは拡大したときに出てくる差だと思ってください。
これらは両方ともフルサイズセンサーを搭載しています。
センサー内には受光する画素が詰まっています。
それが2420万個敷き詰められているのか4240万個敷き詰められているかの違い。
様々な画素数でどれだけ解像感が違うのか比較
1600万画素と4240万(約4200万)画素の比較
↑の写真をa7Riii + 24-70mm F2.8 DG DNでも撮りましたので拡大して比較します
※実際にはセンサーサイズやレンズの解像力も多少影響しますので参考程度にお願いします。
1600万画素と2037万(約2000万)画素の比較
ほんの少しの間に光の状況がかなり変化してしまいました・・
↑の写真は←約1600万画素(GX7MK2 + 12-40mm F2.8) →約2000万画素(E-M1 mark ii + 12-40mm F2.8)の写真です
影の部分の文字に注目すると、2000万画素のE-M1 mark ii の方が解像していることがわかります
1600万画素と2420万(約2400万画素)の比較
↑の写真をa6400 + 16-50mm F3.5-5.6でも撮りましたので比較します
2420万(約2400万)画素と3300万画素の比較
↑の写真をa7 IV + 16-35mm F4 Gでも撮影しましたので比較します。
同じ時間に同じ位置から三脚で撮影しましたが、雲が多い夕暮れだったため光の状況が変化してます。
2420万(約2400万)画素と4240万(約4200万)画素の比較
↑の写真をa7Riiiでも撮りましたので比較します
1600万 , 2000万 , 2400万 , 3300万画素をまとめて比較
少し縮小したのが↓です。
※実際には画素数だけでなく、レンズやセンサーの性能も写真の鮮明さに影響しますので、参考程度にお願いします。
総画素数、有効画素数とは?
総画素数は全ての画素数ですが、実際には端の画素は使用されることのない画素になるため、有効画素数や記録画素数を参考にしてください。
すべての画素数
・有効画素数
実際に撮影に使われる画素数
・記録画素数
記録される写真の画素数
最大画質で撮影しても、記録画素数は有効画素数から約20万画素ほど減ります。
画素数が多いメリット
大きく印刷できる。
カメラのキタムラさんのプリントサービスを参考にします。
フォトアルバム作成くらいであれば画素数は少なくてもOKだが、「大きく印刷して部屋に飾りたい!」とかであればそれなりの画素数が必要になってきます。
ポスターともなると推奨画素数は5000万画素になってきますので、少なくとも4000万画素以上のカメラを使うのが望ましい。
トリミング耐性がある。
写真の不必要な部分を切り取ること。
クロップと言ったりもします。撮影時に切り取るのはクロップ、編集で切り取るのがトリミングということが多いですね。
どちらの場合でも残る画素数、画質は同じです。
[例]焦点距離24mmで撮影した写真を50mmの画角にトリミングしたときに残る画素数
a7RIV (約6100万画素)の場合⇨約1405万画素
a7Riii (約4200万画素)の場合⇨約968万画素
a7iv (約3300万画素)の場合⇨約760万画素
a7iii (約2400万画素)の場合⇨約553万画素
a7Siii (約1200万画素)の場合⇨約276万画素
4K解像度が約829万画素であることから、a7Rシリーズの写真を4Kモニターで見るにあたっては、24mmのレンズを50mmとして使ってもまだ余裕の解像度ということである。
ちなみにインスタグラムは、最大解像度で投稿できる縦写真4:5でも約145万画素なので、a7iiiであっても余裕です。
インスタグラムに投稿したり、スマホで鑑賞するという方は高画素のカメラどころか、2400万画素ですらありあまる画素数です。
画素数が多いデメリット
a7iii | a7Riii | |
---|---|---|
有効画素数 | 2420万画素 | 4240万画素 |
1画素あたりの大きさ | 大きい | 小さい |
1画素あたりの受光量 | 多い | 少ない |
1画素あたりのノイズ量 | 少ない | 多い |
解像度 | 低い | 高い |
データ量 | 少ない | 多い |
↓のようなイメージです。
ISO耐性がなく、ノイズが多くなる。
ISO耐性
ISO(カメラの受光感度)を上げた時のノイズ耐性のこと。つまり、画素数が少ないほうがISO耐性が高いので暗い場所での撮影に強いです。
※数字はISOです。
画素数が多い方が鮮明だがノイズが多いことがわかります。
ダイナミックレンジが狭く、白飛び、黒つぶれが起きやすくなる。
ダイナミックレンジ
どれだけ広い範囲(暗いところから明るいところ)の明るさを撮影できるか。つまり、画素数が少ない方がダイナミックレンジが広いので、明暗差が強い状況で白飛び , 黒つぶれが起きにくいです。
ストレージとPCにお金がかかる。
画素数が多いとデータ量が多くなるため、ストレージを圧迫します。
ストレージは容量が多ければ多いほど金額が上がります。
更に、画素数が多い(データ量が多い)写真を読み込み、書き込みするためには速い速度のストレージを選ばないとかなりストレスがたまります。
当然速いストレージの価格は高い。
そして、更に!画素数が多い写真をRAW現像(写真編集)するためには、より高いPCの性能が必須になります。
僕はm1 MacBookでRAW現像していますが、画素数が高い写真を編集、書き出しするときは明らかにモッサリします。詳しくは↓の記事で。
フルサイズをAPSーC(1.5倍)クロップしたときとAPS-Cカメラで撮ったときの画質の違い。
例えば同じ2400万画素としましょう。
1ピクセルあたりの大きさが大きいフルサイズカメラの方が受光量が多くなることがわかります。
フルサイズ2400万画素をAPSーC(1.5倍)クロップすると約1060万画素になる。
※計算式は今回であれば、2400万➗2.25です。(縦1.5x横1.5クロップ=2.25クロップということです。)
つまり1060万画素のAPS-Cカメラとして使用できることになる。
クロップしてピクセルが減っても1ピクセルあたりの大きさはそのままだから、APS-Cカメラの2400万画素カメラよりダイナミックレンジやISO耐性において上回る。
もちろん解像度はAPS-Cのカメラが2400万画素残っているため精細な写真が撮影可能。↓
↑の写真は全く同じ16-35 F4Gで同じ画角で撮影した写真を拡大しました。
a7iiiは2400万画素ですが、APS-Cクロップすると約1066万画素になります。
あきらかに2400万画素で撮れるa6400のほうが解像していますね。
スタンダードなのは2400万画素
画素数が多いデメリットもおわかりいただけたかと思います。
一番バランスがいいのはフルサイズで言えば2400万画素と言われていますね。
写真の最終用途をしっかりと考え、ご自身に応じた画素数チョイスしてください^^
画素数以外のカメラのスペックについては↓で解説しています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
カメラ選びでお悩みの方は↓をご覧ください。
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