みなさんこんにちは。
コスパが高い自由雲台をお探しの方におすすめのSIRUI K-30Xをご紹介します。
「雲台ってなに?」という方はこちらの記事をご覧ください。
K-30Xのシリーズ
このシリーズはK-10X~K-40Xまでの4種類があり、数字が大きいほど大きい雲台になっています。
K-10X | K-20X | K-30X | K-40X | |
実売価格 | 9900円 | 11173円 | 12318円 | 14845円 |
ボール径 | 33mm | 38mm | 44mm | 54mm |
高さ | 93mm | 98mm | 108mm | 125mm |
ベース径 | 49mm | 54mm | 60mm | 75mm |
重量 | 380g | 430g | 560g | 840g |
耐荷重 | 20kg | 25kg | 30kg | 35kg |
シリーズ共通の最大の特徴はフリクションコントロールが備わっていること。
↓のネジ部分を指の腹などで回すことで、調整幅を変えることができます。
ネジを緩めると | ネジを閉めると | |
---|---|---|
固定ノブ調整幅 | 広くなる。 | せまくなる。 |
フリクションコントロールは扇風機に例えるならば、風量を 弱 , 中 , 強 切り替えができる、みたいなものです。
一方フリクションコントロールができない雲台は、扇風機でいうとOFFとONしかできなくて風量が調整できない、といった感じです。
フリクションコントロールができるメリット
- 重たいレンズを使用していたとしても、構図の微調整がしやすくなります。
- ボールを緩めた時にカメラがガタンとお辞儀する心配がない。
- 自分が決めた絶妙なトルクでカメラを固定できるので、カメラの自重では動かないが、手では動かせるといったことが可能になります。
- 構図を決めボール雲台を固定したあとに画角が動きづらい。
フリクションコントロールは安い自由雲台にはついてませんので、この価格でつけてくれているSIRUIさんには脱帽です。
K-40Xになると重量が急激に上昇する。ベース径もとても重要で、三脚のベース径とバランスは合わせた方がいいです。
雲台側のベース径の方が大きいと、頭でっかちになります。高重心になりますので三脚の安定としてはあまりよろしくありません。
少しオーバーな例ですが↓の写真をご覧ください。
まだ右の三脚の方がバランスとしてはマシですね。
三脚の耐荷重には、雲台の重さも含みますので、考慮した上で雲台を選びましょう。
他社のK-30Xと競合する自由雲台
ARCA-SWISS Z1
アルカスイス互換の名前の由来にもなっているアルカスイス社。その名の通りスイスに拠点があるメーカー。
805gあり耐荷重は60kgです。
2021年9月現在の価格は78000円です。スイスの人件費が高いことも影響してそうですね。
その他ボール径、ベース径の情報は載ってませんでした。
RRS BH-55LR
●参考価格:91300円 ●重量:890g ●耐荷重:23kg ●高さ:94mm ●ベース直径:73mm ●ボール径:55mm
L型プレートでも有名なRRSさん。こちらはアメリカ製です。
縦構図用のスリットが2箇所ありとても使いやすそうです。
Leofoto LH-40
参考価格31000円 ボール径 40mm ベース径 57mm 高さ 85mm 耐荷重量 20kg 重量 540g
先程のRRSさんの商品にそっくりですね。
Leofotoさんの商品は価格の割に品質がよく、かなり好印象です。
GITZO センターボール雲台 4型
参考価格:67500円 雲台高:12.5cm 自重:0.9kg 最大耐荷重:30kg
ベース径とボール径に関しては記載がなかったのでわかりませんでしたが、0.9kgという重量なので相当大きいんじゃないかなと思います。
GITZOのこの雲台が安く感じてしまいますね。
アルカスイスさんやRRSさんの価格を見ると・・
この雲台もかなり使いやすそうで質感も高そうです。
なぜSIRUI K-30Xを購入したのか。
先ほどご覧頂いたように競合商品はかなり高いんですよね。
それに比べてSIRUIのK-30Xはわずか1万円ちょいの価格で耐荷重30kgを実現していて、560gで耐荷重30kgというのは相当チビマッチョだと思います。
耐荷重は参考程度に留めた方がいいんですけどね。
外観
この雲台は3/8ネジの雲台になりますが、もし三脚側が1/4であっても3/8⇨1/4にするアダプターが付属しているため問題ありません。
ただ、付属のアダプターを使うと、はみ出てしまいます。
この状態だと雲台やカメラの重みをネジが支えることになるのでは?と思い、別売りのアダプターを買いました。
180円とお安いです。
よし完了。
それではManfrottoのトラベル三脚の雲台と比べてみます。
フリクションコントロールの使用感をあげるためにベースプレートを使用
この状態の方が三脚が安定し、ブレにくくなります。
ボールは固定していませんので、この状態でベースプレートを外すと↓のようにお辞儀します。
お辞儀しないようにフリクションを強めると、画角の調整が重くなりますので、ベースプレートを使いフリクションを弱めたほうが使いやすいんですよね。
三脚座がある場合は、ある程度重心は保たれるかもしれませんが、ないレンズの場合はプレートを使い重心の位置を変えることをおすすめします。※特に重量級レンズは
マクロ撮影や、ちょっとした俯瞰撮影にも使用でき、てとても便利です。
僕はLeofotoのNR-140を使っていますが、もっと安価なモデルもあります。
シグマの超望遠レンズ(2.1kg)を固定
三脚座とベースプレートは方向が違うので固定できません。したがってそのままクランプに三脚座を固定することになります。
このレンズはズームしていないときに一番バランスがいいように設計されていました。
600mmまでズームすると、少し後ろの方に三脚座を固定しないとバランスが撮れませんでした。結果的に若干はみ出てしまいましたね。
だが、これだけホールドできればアルカスイスの強度なら大丈夫かなと思います。もし解決したい場合は長めのアルカスイスクランプに付け替える必要があります。
長秒露光で他雲台と撮り比べ
600mmで雲台別に撮り比べをしました。
思ったよりベルボンPHD-65Qという3way雲台がすごくてびっくりです。
K-30Xも十分なパフォーマンスです。
G4は大丈夫か?といった感じ。
K-30Xのいいところ
とにかく頑丈ですね。
今回K-30Xを使用してSIRUIの製品には感銘を受けました。
この価格でこのクオリティで作れるのかと。
締め付け強度や剛性に関して全く文句がありません。
Amazonでは固定してもカメラが少しずつ動くとのレビューがあったのですが、そんな感じは一切ありません。もしかしたら個体差があるかもしれません。
僕の手元にあるK-30Xは手で強く動かそうとしても動きません。耐荷重30kgはあながち間違いないと思います。
そして、フリクションコントロールが便利です。
自由雲台はオールマイティに使えますが、この雲台はフリクションコントロールができることによって、さらに使いやすくなっています。
K-30Xのよくないところ
フリクションコントロールの調整ネジが指の腹で回す必要があるので、RRS、GITZO、Leofotoの調整ノブが独立しているタイプに比べると回しにくいと思います。
ただ、価格が全然違いますのでしょうがないですね。
自分の場合は、一度調整幅を決めたあとは、ネジを回すことはほぼありませんのでそこまでデメリットに感じていません。
K-30Xはこのような方におすすめ
今使っている雲台で、以下のお悩みを抱えている方
- 構図を決めて固定したあとに画角が少し動いてしまう。
- 画角の調整をスムーズに行いたい。
このような方には非常におすすめの雲台になります。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
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